2014年6月24日火曜日

AG考察

皆さんAG=「オーソライズド・ジェネリック」と言う言葉をご存知でしょうか?

薬剤師の方々であれば、はは~ん今話題のアレね、と某大手ネット通販会社の段ボールのような笑みをもらすかもしれません。
ニヤリ


というわけで今ちまたで話題のAGについて、備忘録を兼ねて考察させて頂きますので、
ご興味のある方はお付き合いお願いいたします。

それではAGの説明の前に、まずはGEのおさらいをさせて頂きます。

・GE=「ジェネリック医薬品」=「後発医薬品」
医薬品の有効成分である物質特許が切れた医薬品を他の製薬会社が製造・供給する医薬品。
生物学的同等性試験によって先発医薬品(もとからある医薬品)と比べられ、遜色ないことが確認されてから製造が承認される。
製法特許や製造特許、用途特許などが残っている場合、先発医薬品と添加物などの副成分や製法、適応症(効能・効果)が異なる場合がある。
欧米諸国では6~7割以上が使用され、普及が進んでいる。医療費削減の中核としてその利用が国により推進されている。
最近は保険者からのお知らせなどで、ジェネリック意思表示カードやジェネリック医薬品に変えた時の差額などが通知されることも多い。
cf)協会けんぽより送られてくるシール


・・・とまぁこんな感じでしょうか。



それではAGとはなんぞ?と言いますと

・AG=「オーソライズド・ジェネリック」
GEを製造するメーカーが先発医薬品を製造するメーカーから特許の許諾を受けて製造を行うジェネリック医薬品。このため、すべての効能・効果を取得した状態で発売可能なだけでなく、原薬、添加物、製法まで先発品と同一にできるのが特徴。
海外ではこれまた一般的な物であり、先発品メーカーの後発品対策として浸透している。

つまりは上のGEの説明の下線部が、先発品と全く同じです。

もうちょっと噛み砕いていえば
「先発品をGEとしてそのまま発売する」という事です。



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昨年のアレグラ(抗アレルギー薬)から始まり、リバロ(脂質異常症の薬)、バルトレックス(抗ウイルス薬)と続いて先週の金曜日に発売されたディオバン(降圧薬)。そして9月中旬に発売予定のブロプレス(降圧薬)と日本でもAG発売の流れが続いております。

いち薬剤師としては、今までジェネリック医薬品に変更した際にたまに聞かれる
なんかジェネリック医薬品に変えたせいか調子が悪い気がする」といったノセボ効果を払しょくする事が出来る心強いツールとなる可能性があると思います。

また、今までジェネリック医薬品の品質に疑問を持ち採用を見送っていた医療機関も、品質問題においてAG採用を否定することは難しくなります。全面不可のところはそれ以外の理由の方が大きいとは思いますが・・・
これによりジェネリック医薬品普及の門戸が拡大される可能性があります。これは結果として医療費削減に貢献することになります。

ひとむかし前までよくあった「ジェネリック医薬品を推進するなら特許切れの先発品薬価を下げればよいという話もありますが、体制はともかくAGは内容的に体現しているのではないでしょうか?


某メーカーによれば、病院・薬局などにおけるAGの採用率は今後も上昇し、同一成分ジェネリック医薬品の中で8割のシェアを目指すとのことです。
そうなると困るのはAG以外のジェネリック医薬品を製造する製薬会社です。特に自社先発医薬品を持っていないジェネリック医薬品専門の製薬会社や、先発メーカーと提携できない中小ジェネリック医薬品製薬会社は厳しいものがあります。
薬価差益をいくら打ち出せたとしても、それを最大の理由として採用の基準にできる医療機関も多くはないと思います。また、そうあってほしいとも思います。
今後は、例えば先発品にないような剤形や味、識別などAGのメリットに勝るような技術や特徴を持ったブランド化された製品以外は先細りとなり、業界再編が加速し、やがては内資連合と大手外資数社に収束するような形となるのではないかと予想しています。


そろそろまとめに入ると、AGによる流れは今後のジェネリック医薬品に対しての認識や、実際の製品、製薬会社にまで影響を与える可能性があります。

ジェネリック医薬品メーカーに大打撃を受けた先発メーカーが、AGという拳で反撃の狼煙を上げる!


世は正に戦国時代でございます。
それではお付き合いありがとうございました。
(大輪 武司)






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