2016年1月21日木曜日

雪かき後の腰痛に・・・

前回のブログで「雪かきしてなくて寂しい」などと呟いた報いでしょうか。
今回の寒波で松本盆地も久々の大雪に見舞われてしまいました。もう言いませんゴメンナサイ
二年前の大雪を彷彿とさせる雪でしたが、今回は概ね40cmくらい降りました。
最低気温も二桁ですので雪が全く溶けず、至る所轍だらけのガリガリ氷道となっております。
勿論バイクでは通れません
スキー場にとっては恵みの雪となった事がせめてもの幸いですが、
例の観光バスの一件が影を落としているのが現状です。



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さて、次年度よりの診療報酬改定の中で注目されている項目の一つとして、
鎮痛消炎貼付剤(湿布、テープ剤)の枚数制限という話が挙げられています。

1回の処方につき70枚まで制限される、という具体的な話もチラホラ出てきています。70枚に一括りってのはちょっと乱暴な話ではありますが・・・
詳細はともかく、処方制限を加える事で、
年間数十億円ほど医療費を削減させるという目標が挙げれているのは事実のようです。



確かに今まで貼り薬が適正に使用されていなかったケースも多々あります。
一日に何十枚も貼っていたり、余っているけど腐るもんじゃないから、と余計にもらっておいたり、と医療用医薬品とは思えないような気軽な使われ方も散見されました。

今現在主要な鎮痛消炎貼付剤は、市販薬で手に入るものとはほぼ変わらない性能と言えます。本日発売のロコアテープは除外とします
プラセボ効果を除けば、代替として市販薬を用いても臨床上は問題ないと思われます。
但し、保険はききませんので、購入は当然ながら実費となってしまいます。

そこで経済的負担を考慮した時に光ってくるのが、
来年度よりの税制改正大綱で新設される市販薬購入による医療費控除です。

こちらも今のところ固まっ形となっているわけではないですが、
世帯当たり1万2000円以上のスイッチOTCを購入すると、上限8万8000円までで、
総所得金額から控除されるというものです。

該当品目の拡充、手続きの簡便化、周知徹底が図られれば、
医療用医薬品の処方制限との組み合わせで、医療費削減と適正使用に効果的な気もします。

中々進まないスイッチOTCの議論が、これを機に進む事を望みますが、
それと同時に、そういったスイッチOTCを任せられるよう、薬剤師のレベルアップが求められるのだと思います。
(大輪 武司)

2016年1月14日木曜日

CR

ふと気が付くと、今年はまだ一度も雪かきをしていません。

ここいら一帯は、長野県の中でも比較的降雪量が少ない地方ですが、ちょと珍しいです。

一昨年の記録的ドカ雪の際に購入を余儀なくされた雪かきスコップも、
倉庫の中でスヤスヤと眠っている状態です。

個人的にはありがたい事ではありますが、なんとなく物寂しいような気もします。


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さてさて、最近気になるニュースとして、
子供の医薬品誤飲事故に関するレポートが、消費者安全調査委員会より厚生労働大臣あてに要請、と言う形で昨年末に出されました。

ざっくりまとめると、
「子供は何するかわからないから、メーカーは医薬品の包装をライターみたいにチャイルドレジスタンス(CR)機能を持たせたものにすべし」
との事です。

本文⇒2015年12月18日消費者安全法第23条第1項に基づく事故等原因調査報告書(子供による医薬品誤飲事故)



確かに夜間急病センターにおいても、医薬品の誤飲が疑われるケースが多々電話にて見受けられます。大体は飲んだかもしれない、という内容ですが・・・

誤飲の原因第一位はタバコですが、昨今の喫煙率の低下を受け徐々に低下傾向にあります。
そして第二位の医薬品が目立ってきたという背景が、本レポートの裏にあるかと思われます。

その本文の中でチャイルドレジスタンス機能を付与した包装の例として挙げられているのが
①強い力を必要とするPTP包装
②プッシュ&ネジ式の包装
③PTPシートにフィルムなどで二重包装とした物
以上の3点になります。



一方話はさらに遡って、昨年の7月になりますが、
日本製薬団体連合会の安全性委員会より、チャイルドレジスタンス容器導入への検討について、厚生労働省に資料が上がっています。
本文⇒子供による医薬品誤飲防止に関する意見書

これもざっくりとまとめると
「チャイルドレジスタンス包装作るにはとんでもなくお金かかるし、どうせ子供はかじって誤飲してるからあんまあり意味なくない?それより家族の管理を啓蒙してくべきでしょ」
という内容(個人的解釈あり)です。



ここで、一薬剤師として私的見解を述べますと・・・。

一部の子供がいる家庭の管理状況のみを考慮して、チャイルドレジスタンス包装を導入するのはコスパが悪すぎます。
当然新包装にかかる費用の一端は薬価に反映され、医療費を押し上げる要因にもなります。
また、高齢者や身体が不自由な方にとっても、非常に面倒な包装変更となり、服薬への意欲が低下する可能性もあります。シニアレジスタンスとも言えます
正直チャイルドレジスタンス包装の採用は、メリットよりもデメリットの方が大きように感じます。

ではどうすればよいのか?となりますが・・・

①水剤⇒既にチャイルドロックの容器が既製品で存在していますので、必要に関して薬局に申し出て頂ければ対応できます。
②錠剤⇒同様にチャイルドロックの容器を活用し、PTPから脱包して保管する事で対応可能です。
(③散剤⇒今のところ対応する用品が存在しないので、管理を徹底してもらう。)

①②の対応策であれば、薬局にて即時対応が可能です。
(※医薬品の種類によっては対応不可のものもあります)

こういった物理的対応もですが、やはり並行して乳幼児健診や定期ワクチン接種、子育て講座などで、誤飲に関しての情報発信を充実させ、啓蒙していく事も必要だと思われます。


ここで翻って薬局において考えてみても、子育て世代の患者さんが来局した際、
小児の誤飲の情報や、その為の対応策を情報発信できる事に気が付きます。

「お薬はどこに保管されていますか?」

起きてからでは遅いので、当薬局でもやれるところから声を掛けていきたいと思います。
(大輪 武司)




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2016年1月9日土曜日

めでたさも ちゅうくらいなり おらが春

朝起きると外は白銀の世界。
・・・だったのは一瞬で、既にいつもの風景に元通りした3連休の幕開けです。
新成人や受験生には寒さが厳しいかもしれませんが、例年通りといえば例年通りです。





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さて、年が明けて通常モードになってきたようですが、
この連休にもイベントが盛りだくさんです。

各地の川原では三九朗(どんど焼き)の狼煙が挙げられ、
繭餅をつけた柳の枝を持った子供たちの姿が目に浮かびます。そしてその付近に待機するポンプ車の姿も目に浮かびます。


東山にある金峯山牛伏寺では縁日大祭が行われ、
厄除けやお参りの方が息を白くさせながら坂を登るでしょう。



松本市内ではあめ市が行われ、武者行列や神輿が練り歩き、
だるまやアメ屋台で活気に溢れます。




自宅のこたつも捨てがたいですが、天気も上々ですので、
ちょっとお外に出かけても良いかもしれませんね。
(大輪 武司)


2016年1月5日火曜日

二面性

今更ながらかもしれませんが、2016年初という事で新年の挨拶をば。
あけましておめでとうございます。
皆様におきまして幸せな一年となる事を心よりお祈り申し上げます。
そして、願わくば当薬局及びブログの変わらぬご愛顧の程宜しくお願い申し上げます。




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さてさて暖かなお正月となりましたが、
当地におきましては、天候にも恵まれ晴れやかなスタートとなりました。

思い起こせば昨年は、初詣で健康ダルマ(緑色)を3つ購入するも、
翌日からインフルでダウンする中々のネタっぷりでした・・・


先のブログにも載せましたが、暖冬のせいか今シーズンのインフルエンザも今のところ落ち着いています。
夜間急病センターにおいて、年末年始が一年の中で最も忙しい時期になる事が多いのですが、
昨シーズン一晩で130人来た患者さんが、今年は最大で50人届かないくらいでした。インフルの在庫が余っていますがそれはそれで平和ということで・・・




暖かい冬は感染症において有利に働くようですが、その一方危惧されることもあります。
それが「花粉症」です。


昨年となりますが、12月24日に今シーズンのスギ花粉飛散予測第一報が環境省より出ています。
リンク⇒http://www.env.go.jp/press/101847.html
それによりますと今シーズンの花粉は・・・

①平成27年春と比較
・四国及び九州地方、中国地方の大部分並びに東海地方の一部:「かなり多い」
・関東、東海、近畿及び中国地方の一部:「やや多い」又は「多い」
・その他の地域:「前年並み」又は「やや少ない」

②例年と比較
・中国地方の一部:「かなり多い」
・関東、中国及び四国地方の一部:「やや多い」
・その他の地域:「例年並み」から「少ない」
との事です。
昨年の夏の猛暑の影響から、総量としては多めの傾向となりそうです。


個人的見解ですが、暖冬傾向によりスギ花粉飛散開始日が前倒しになる可能性は極めて高いと言えます。
地域により異なりますが、既にスギ花粉の飛散が始まっていても不思議ではありません。
本格飛散に備えアレルギーの薬を開始したり、マスク等の準備をするなど、
例年よりも早めの対策をして頂くのが吉となりそうです。ご注意しましょう。
(大輪 武司)