2021年11月16日火曜日

理想と現実

里の落葉も進み、晩秋から初冬への移り変わりを山の彩りで感じる今日この頃です。
「どうせ雪降らないだろうけど、タイヤ交換しないとな~」という会話があちこちから聞こえてきそうです。




さて、マイナンバーカードによる保険証運用(オンライン資格確認)が10/20より本格稼働致しました。
ちょっと前の事になりますが、当日は全国ニュースなどでも広く紹介された記憶があります。

当薬局でも対応機器を設置し、運用を開始していますが、
今の所(約1ヶ月)利用者はゼロと予想通りの状況となっております。

そもそも薬局において保険証を提示する機会自体が少ないので、
わざわざマイナンバーカードを提示するメリットがないのが現状です。


・・・まぁネガティブな話はいくらでも出てくると思うので割愛させて頂きますが、
薬局として(というか個人的に)オンライン資格確認に期待する事も挙げてみようかと思います。

①電子処方箋解禁時の受け皿としての運用
今後電子処方箋に移行するにあたり、患者同意や薬剤師の資格確認等については当該機器やシステムでの運用が予想されます。電子処方箋を受け付けるのも読み取るにも必要となる可能性があります。

②公費情報の付帯
現在はオンライン資格確認では主保険のみしか対応していませんが、煩雑な公費情報を上乗せすることにより、受給者証や管理票の提示、調剤券請求などが省かれることが期待されます。

③検査値や併用薬剤等ヘルスデータの活用
現在は本人同意の下、特定検診と処方薬剤の記録は共有されますが、
今後共有範囲を拡充することにより情報の一元化と双方向性の情報共有が可能となります。
現在も在宅分野を中心に様々な情報共有ツールが乱立していますが、これにより1本化できると薬局としては非常に助かります。




以上思いつくことを書き連ねましたが、
オンライン資格確認もまだまだ始まったばかりで、課題は山積しています。
患者側にも医療機関側にも利用する方々のメリットをしっかりと提示して、過去の遺物にならないように取り組んで頂きたいと思います。
(大輪 武司)