(少なくとも自分はそう思っています)
内容はと言いますと・・・
今後は病院内でも薬局作ってもいいよ!
との規制緩和への動きです。
詳細はこちら⇒http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS26H3S_W5A220C1PP8000/
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今まではどうだったか?と申しますと。
「薬局は医療機関との独立性を担保するために、構造的にも独立していなければならない」
とのお達しがありました。
医療機関から薬の採用、人事、労働時間などで圧力をかけられないように、あくまで医療機関と薬局が対等の関係性を保つための措置の一環ともいえます。
それが今回の規制緩和で解除を検討するとの事です。
具体的に言えば、今までは病院の周りにしか作る事が出来なかった薬局が、今後は喫茶店やコンビニのように院内に作る事が出来る、といった規制緩和です。
これはウチのように面分業メインで行っている薬局にはそこまで影響は大きくないかもしれませんが、門前で調剤を行っている薬局では死活問題になりかねません。
今までと人の流れが大きく変わり、廃業を余儀なくされる薬局も出てくることになるでしょう。
確かに患者さんからすれば、わざわざ院外に出てもらわなくても中でもらう事が出来れば、手間も労力も省け、メリットがあるように思われます。
実際にこの規制緩和が実行されれば多くの人は院内の薬局を利用する可能性が高いです。
しかしながら病院の中に薬局を作れる企業は大手のチェーン薬局にほぼ限られることとなり、ますます大手による寡占化・営利化が進行していくこととなります。この報道の後に大手チェーン薬局の株価が軒並み上昇しています。みな考える事は同じですね。
しかしながらこの規制緩和は医薬分業への逆行ともいえます。
患者さんの時間や労力と、分業メリットである重複投薬や相互作用チェックによる安全性の担保とを天秤にかけたというのでしょうか?
厚生労働省が策定した、薬局のあるべき姿とあまりにかけ離れた薬局が、政府主導で誕生することになり、大いなる矛盾を含みます。
どの業界でも、現場は常に政策などにより右へ左へと舵取りを迫られます。
薬局における最終的な目標である『患者さんを健康に』との羅針盤を見失うことなく、逆風の嵐を切り抜けていきたいところです。
(大輪 武司)
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