2020年2月27日木曜日

パンデミックパニック

世のニュースの大半が新型コロナウイルス関連で占められている今日この頃です。
ここ松本保健所管内でも罹患者が発生し、その直後から薬局への問い合わせが相次いでいます。
どこか遠く地域のニュースだったのが、隣まで迫った脅威に変貌した事による焦りや不安が、地域単位で広まっているのを肌で感じています。



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顔見知りに会えば「マスクない?」とのやり取りが挨拶のようになっていますが、
現在、一薬局では発注をかけても、上流のメーカーから各卸会社への納品がなく、元栓を締められているような状況です。
「マスク」「消毒薬」もですが、手作りマスク用の「ガーゼ」や「うがい薬」、「使い捨て手袋」なども品薄となり、医薬品の供給を生業としている身としては不安解消に至らず心苦しい限りです。






今後医療機関への受診は新型インフルエンザ流行時の対応に準じる形で進行することが推測されます。
まず感染症が疑わしき患者は事前に医療機関や保健所当に連絡をし、回答を待ちます。
医療機関受診時には待合室ではなく自家用車などの中で待機し、院内での感染を防ぎます。
これが進むと、場合によっては発熱外来などを臨時のプレハブ救護所等で一括して管理し、そこでトリアージを実施する流れになるかもしれません。

決してゼロではない通常の風邪やインフル、花粉症の飛散もこの時期での症状は不安をあおります(ちなみに松本保健所において2/22にスギ花粉の飛散開始が確認されました)
様々な情報が錯綜する中で、その不安が助長されパニック受診⇒医療崩壊が最悪のシナリオです。

現段階では特効薬がない中、確定診断するための検査もそこまで有益なツールではないかもしれません。
軽症例では「寝て治す」が基本となりますので、感染拡大を回避するためにも自宅での安静・養生が推奨されます。

ただし、糖尿病等の持病がある方や免疫抑制剤を常用している方、妊婦や高齢者、幼児等のハイリスク群の方はこの限りではありませんので、医療機関や保健所当へ速やかな連絡をして今後の対応を確認してください。


日常生活や経済も巻き込んで社会的に大きな渦となった今回の事案ですが、
一刻も早い終息には、正確な情報とそれに基づく対応が全ての人に求められるのではないでしょうか。
(大輪 武司)




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