あっという間に本格的な冬シーズンとなり、年の瀬の到来を肌で感じる事が出来ます。
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さて、2年ごとに行われる診療報酬改定の中で、
来年度の調剤報酬改定に向けて議論が白熱しています。
...と言っても薬剤師側は毎回防戦一方で、叩かれる一方ですね。
全国学術大会に参加して頂いた総理までも、
調剤報酬の見直しについて言及しているほどです。
(薬剤師会は民主党政権時代にも自民党を推していたのに、という恨み節)
ここ数年、調剤報酬改定ごとにどこからともなく薬局の不祥事がリークされ、
分業不要論、薬剤師不要論が活気づきます。
前回調剤報酬改定の際、日本薬剤師連盟の機関紙「POWERS」では、
「薬剤師は悪魔の手先か!?」
といったセンセーショナルな見出しが印象的でした。
勿論叩けばホコリが出るようでは、叱責もしかるべきではあります。
そこはしっかりと襟を正す必要があるでしょう。
しかしながら、報酬改定の度に絶妙なタイミングでこのような話題が盛り上がると、
何かしら「既定路線」「謀略」「世論操作」と言ったよからぬ単語が頭に浮かびます。
『とりやすいところからとってやろう』
こういった『政治的』な動きに対して対抗するには、個人の力では中々難しいものがあります。
かといって自身を伏魔殿のような世界に投じるのは覚悟が要りますし、何よりも面倒です。
多くの人はこの段階で「政治嫌い」となり、お酒の席で上の人の愚痴を言いながらも関与を嫌います。
するとこれはまさに思うつぼで、声なき所に問題なしとばかりに施策を進めていきます。
結果として政治力の強い意見ばかりがますます世にはばかり、自らの首を絞める事になります。
残すところ僅かで調剤報酬改定の骨子は確定します。
これは一つの政治的な結果であるとも言えます。
そしてその内容は各薬局の経営状態を揺さぶり、
人員増加の中止や出店計画中止、
給与や賞与の減少や、
存続中止といった身近な問題となって降りかかってくるでしょう。
薬物を通した患者さんへの、よりよい医療の提供が第一義ではあります。
が、その質を担保するためにも調剤報酬は大きなファクターであるのも事実です。
様々な場所でアピール下手と言われる薬剤師ですが、
目をそらさず、声を上げ、スイミーとなり対応する必要があるのではないでしょうか?
(大輪 武司)
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