2025年9月11日木曜日

日進月歩

ピークアウトしたとはいえ、まだまだ日中は暑い日が続いています。

しかしながらさすがは信州。朝晩は以前よりだいぶ過ごしやすくなり、

夜の虫の声や秋の空に舞うとんぼに目を細めて季節の移ろいを感じている今日この頃です。


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さて、個人的な話題で恐縮ですが、私は今現在ヒゲを生やしております。

別に「偉そうにできる」とか「カッコつける」と言ったよこしまな考えがなかったわけではないですが、生来のアトピー性皮膚炎により毎日の髭剃りが肌へのストレスだったため、

コロナ禍の機会に髭剃りキャンセルへ界隈へと移行しました。ええ、正直楽です。

かれこれ5年くらいヒゲ生活(?)をしておりますが、マスク装着での業務が当たり前となった昨今、会食の席でいまだにびっくりされることもあります。





20年ほど遡った就職当初であればまず許されなかったであろうヒゲ・男性長髪・髪の色を変える事・ネイルも、現在の日本では社会的に許容されつつあります。(本場の国では多様性が失われつつありますが・・・)

私がまだ学生だった頃に行った先のドラッグストアで、金髪ロン毛の薬剤師に対応された時はぎょっとしましたが、現在であればそこまで動揺しないかもしれません。

また、就職したてでの調剤業務で使われていた薬剤や治療法も当時から大きく変わりました。

私の記憶にある中でですが、リウマチ・糖尿・心不全・悪性腫瘍などの領域の変化は顕著で、当時調剤していた薬の大半が新しい薬に入れ替わっている印象です。


時代の流れとともに少しずつ少しづつ社会も医療も変わっていくのだなあ、

と遠い目をしながら髭をさするのでした。



(大輪 武司)


2025年8月13日水曜日

歳月は人を待たず

世は(一般的に)夏休みでございます。
花火大会や夏祭り、海・山やプール、帰省して墓参り。
・・・と言った非日常を存分に味わい、
楽しい夏の思い出ってやつを作ってもらいたいものです。

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しかしながら遊ぶにも体力・元気が必要です。
子供や孫たちのの相手をするには相当量のエネルギーを必要とします。

若さだけで乗り切ることもできるでしょうが、そう長くはもちません。
経済問題同様早め早めの備えが将来を大きく左右します。





私は薬剤師をやっておりますので話は突然薬の世界に変わりますが、
漢方の学術専門書である『神農本草経』では生薬を「上薬・中薬・下薬」と3つに分類しています。
①上薬(上品):病気を予防する薬。長期服用でも体に負担なく、自己治癒力を高める。
②中薬(中品):体質を改善し、病気を水際で食い止める役割を持つ。
③下薬(下品):病気を治療する中心となり、強い効果を持つ反面体への影響も大きく、服用機関や量に注意が必要となる。

つまりは、効果が緩徐な薬を長期的に用いることにより、
体に負担をかけずに自己治癒力を高め病気を予防する事が上策である、
と解釈できます。

勿論欧米的な切った張ったの対症理論の方が費用対効果が優秀であるなど、
異論はあるかと思われます。
しかしながらこの考え方は、セルフメディケーションとして気軽に自身の健康増進に取り組めるところに利があります。

何もトラブルのない日頃から健康への備えを貯金することで、
いつまでも楽しい時間を過ごせるというのもアリなのではないでしょうか。
(大輪 武司)





2025年7月20日日曜日

決戦は日曜日

 本日は参議院選挙投票日です。そして当番薬局の日です。

選挙当日にうかつなことを発信すると色々と問題になるようなので、

発現は慎重を期しますが、一言だけ。

まだ投票をされていない有権者の方は、投票を通じ自身の意思を政治に届けてください。

諦観の念もあるやもしれませんが、

政治を忘れる方々は、政治から忘れられてしまいます


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さて、梅雨も明け気温は上昇し、近隣では露地物のスイカも出回り、

季節はすっかり夏本番の様相です。

しかしながらこの気温上昇で注意して頂きたいのが医薬品の保管です。

医薬品の保管温度については日本薬局方で以下のように定義されています。


①冷所:1~15℃

②室温:1~30℃

③常温:15~25℃

参考)標準温度:20℃

この他に、インンスリンやバイオ製剤など多くの注射剤は2~8℃での保管が必要とされています。


夏場の暑い時期、車の中は場所によっては60℃をこえる事も珍しくありません。

そうなると冷所保存品以外のの医薬品につきましても、

その品質が保てなくなってしまう可能性があります。




薬を受け取ったついでにいろんな用事を済ませていく方もいらっしゃるかと思われますが、

この時期は保管条件を満たせない可能性を加味し、

必要であれば車外に持ち出すよう注意しましょう。

(大輪 武司)





2025年6月15日日曜日

New normal

入梅を迎え、鰯がおいしい時期になってきました。

雨のせいか日曜日の当番薬局午後は時間を持て余し、

ブログの更新もはかどる次第です。


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さて、昨今備蓄米関連のニュースが世を騒がせております。

新聞等の報道によると、現時点において長野県では長野市店舗以外随意契約備蓄米の入荷はなく、大半の地域で販売されていないようです。

しかしながら一時期の棚に何も米がない状況からすると、価格は高止まりながらも多少は落ち着いてきたかな、と感じる状況になってきました。

一連の報道を見ていると、やはり主食であるコメに対する国民の関心は高く、

それに応じて行政の対応スピードや熱量も高いように感じます。




一方医薬品のの状況は相変わらず前途多難です。

コロナ禍より生じた供給不安は、品目を変えつつもいまだ全面解消のめどはついておりません。

現在も一部の咳止めや去痰薬、向精神薬、狭心症、吸入薬などは入手が困難な状況が続いており、いつもの薬がご用意できず、引き続き患者様にご迷惑をおかけしております。

もちろん米と違って国際的な状況や保険制度など、構造的で複雑な問題が絡んでいることは承知しております。また、今回のようなスピード感で行政が対応すると、もっと別の大きなトラブルや問題が生じてくるであろう事も予想されます。

しかしながらそれらをすべてひっくるめて

「米はいいよな」

と思ってしまうのは私だけでしょうか?

(大輪 武司)




2025年5月15日木曜日

The invisible enemy

あっという間に大型連休も幕を閉じました。
連休が終わると待っていたかのように自動車税の支払い通知が届き、
おかげさまをもちまして一気に現実モードに引き戻してくれます。



当薬局が当番だった5/5こどもの日では、
当初予想を大きく超える40名弱の方が来局されました。



コロナに加えインフルも局所的に流行しおり、
学級閉鎖となってるところもあったそうです。
百日咳の流行も続いており、まだまだ感染症も油断ならない状況であることを実感いたしました。

これから季節的にはイネ科の花粉症やカビ・ダニなどによるアレルギー症状、
そして食中毒や熱中症、脱水リクスが上昇していきます。

引き続き感染防御やアレルゲンを持ち込まないよう配慮し、
適切な水分補給に努めましょう。


(大輪 武司)



















2025年4月11日金曜日

洗車キラー

 都会と異なり、遠く離れた当地は今がスギ花粉飛散のピークを迎えております。

目・鼻・喉などの症状に加え、車の汚れ具合でその事実を確認することが可能です。

これが4月後半から5月になると、近隣の奈良井川、田川などの堤防沿いにアカシア、ニセアカシアの白い花が一斉に開花します。

そしてこの花粉たちが、黄色の水玉状に車やバイクのいたるところに付着し、

まるで草間彌生の作品を見ているような上等な気分に・・・



・・・はとてもなれず、朝から結構ゲンナリします。

しかしながら以前も当ブログでご紹介しましたが、

虫媒花であるアカシア、ニセアカシアは花粉症の原因になることはほぼありませんので、

それだけは救いではあります。



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さて、今年もGWがやってきます。

カレンダーの並びは飛び石となりますが、

人によっては黒い日を休日にしての大型長期連休化も可能でしょう。

当薬局はそういうわけにはいかないので、以下店休日のお知らせとなります。



当番薬局の日もありますが、

連休前後は薬局も医療機関もバタバタしがちではあります。

余裕をもったスケジューリングと、

無理をしてけがや体調を悪くしないよう注意し、素敵な連休をお過ごして下さい。

(大輪 武司)







2025年3月13日木曜日

モンスターメーカー

 寒さのピークを越え、花粉とともに春の訪れを感じる今日この頃です。

振り返れば雪かきをしたのは今シーズン1回だけでした。

記録的大雪にも見舞われた地域も多い中不謹慎であるかもしれませんが、

ほぼ使うことなくサイズアウトしていく子供たちのスノーウェアを見ていると、

なんだか寂しい気持ちにもなります。


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さて、先日日本薬剤師会からいわゆる「カスハラ」ポスターが届きました。

昨年日本薬剤師会学術大会で公式キャラクターとしてお披露目された
『ふぁるみん』も、右隅でしっかりと仕事をしています。

また、それと合わせて実際に起きた薬局でのカスハラ事例の収集も開始されています。


「カスハラ」が社会問題として全国的に認知された事により、

こういった啓蒙が薬局においても行われているようになったと思われます。

こういった掲示物により薬局でも毅然とした態度で「カスハラ」患者に対応する際の印籠になるかもしれません。


しかしながら、以前より「カスハラ」を生むのは我々薬局側にもその一端があるのでは、

と個人的に感じています。

すなわち「カスハラ」や「クレーマー」はその薬局、もしくは以前通っていた薬局で『嫌なこと』があり、進化した患者さんのなれはてであるケースが多いのではないでしょうか?

この『嫌なこと』には

「すごく待たされた」

「順番を抜かされた」

「プライバシーへの配慮が足りない」

「薬を間違えて調剤された」

「値段が高い」

などが代表的ですが、以下薬局側のいいわけを付け加えてみます。

「すごく待たされた」⇒実は一包化や疑義照会などで時間がかかっている。

「順番を抜かされた」⇒FAXなどですでに調剤が終了している人が後から来た。

「プライバシーへの配慮が足りない」⇒難聴の患者さんが多いため投薬時の声が大きい。

「薬を間違えて調剤された」⇒一般名処方で、以前使用されていた薬と採用メーカーが異なる。

「値段が高い」⇒公費の対象薬局設定の有無。限度額複数回認定の未達など。


もちろんすべてが該当するわけではありませんが、

上記のような可能性も考えられます。

まとめると、薬局を利用する患者さんと薬局スタッフとのすれ違い・コミュニケーション不足が「カスハラ」「クレーマー」を生み出す原因の一つとなっているのではないでしょうか。

自分の行動を顧みても、日々の業務で忙殺されると「わかっているでしょ」との思いで、

つい説明をおざなりにしてしまう事があります。

モンスターを作り出してしまっているのは自分かかもしれない、

という現状を反省しなければなりません。


今回のポスターの一件を機に、考えさせられた次第です。

(大輪 武司)