2020年3月31日火曜日

終わりと始まり

本日をもって令和元年度も終わりを迎えます。
節目となる年度末ですが、
ここまで情勢が変化して先が見えないのは、
震災以来ではないでしょうか。

何かと不安に駆られる毎日の中で、
今はなすべきことをなして心を落ち着けるようにします。


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さて、明日からの次年度において、
2年に一度の診療報酬改定に伴う医療機関・薬局での対応・支払額が変わってきます。
                                 
薬局においてこの度の改定で新設された、
代表的な要件を簡単にまとめると以下のようになります。

経管投与投薬支援料
 胃・腸瘻による経管投薬患者に対して簡易懸濁法による支援を実施する。
吸入薬指導加算
 喘息またはCOPD患者に対して文書とデバイスを用いた指導を実施し、
 医師にフィードバックする。
調剤後薬剤管理指導加算
 インスリン注射またはSU剤使用患者に調剤後電話等にて服用・副作用状況を確認し、
 指導を実施。医師にフィードバックする。
特定薬剤管理指導料加算2(連携充実加算届出済み保険医療機関からの処方に限る)
 抗悪性腫瘍剤使用患者に文書にての情報提供および、
 調剤後の電話にて服用・副作用を確認し、医療機関にフィードバックする。
(あらかじめ公開されたレジメンを把握しておく必要性あり)
・在宅患者オンライン服薬指導料
 在宅訪問患者に訪問日以外でオンラインによる服薬指導を実施する。


他にも各種要件の新設や変更・拡大、点数や薬価の変更等ありますが、
当ブログにおいては割愛させて頂きます。

詳しい改定内容について知りたい方はコチラ(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00027.html





さて、今回の改定については新型コロナウイルスの影響で、
伝達研修会等がほぼ全滅となり、周知が進まない傾向にあると思います。
こまかい要件や個別のケースについては、
薬剤師会や各厚生局からの回答待ちになりますので、しばらくは待つしかありません。

しかしながら、今改定でキーワードになる事として、
「連携」「オンライン」
が挙げられると感じました(オンラインはコロナの影響以降さらに大きい波になっていますが・・・)

以前から耳にタコができるほど聞かされてきた言葉ではありますが、
これが今後の薬剤師に求められる姿として
国からのフィーがついたわけです。

このことを肝に銘じ、
地域チーム医療の一員としての薬局・薬剤師について、
その在り方を今一度考えてみる必要がありそうです。


(大輪 武司)



2020年2月27日木曜日

パンデミックパニック

世のニュースの大半が新型コロナウイルス関連で占められている今日この頃です。
ここ松本保健所管内でも罹患者が発生し、その直後から薬局への問い合わせが相次いでいます。
どこか遠く地域のニュースだったのが、隣まで迫った脅威に変貌した事による焦りや不安が、地域単位で広まっているのを肌で感じています。



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顔見知りに会えば「マスクない?」とのやり取りが挨拶のようになっていますが、
現在、一薬局では発注をかけても、上流のメーカーから各卸会社への納品がなく、元栓を締められているような状況です。
「マスク」「消毒薬」もですが、手作りマスク用の「ガーゼ」や「うがい薬」、「使い捨て手袋」なども品薄となり、医薬品の供給を生業としている身としては不安解消に至らず心苦しい限りです。






今後医療機関への受診は新型インフルエンザ流行時の対応に準じる形で進行することが推測されます。
まず感染症が疑わしき患者は事前に医療機関や保健所当に連絡をし、回答を待ちます。
医療機関受診時には待合室ではなく自家用車などの中で待機し、院内での感染を防ぎます。
これが進むと、場合によっては発熱外来などを臨時のプレハブ救護所等で一括して管理し、そこでトリアージを実施する流れになるかもしれません。

決してゼロではない通常の風邪やインフル、花粉症の飛散もこの時期での症状は不安をあおります(ちなみに松本保健所において2/22にスギ花粉の飛散開始が確認されました)
様々な情報が錯綜する中で、その不安が助長されパニック受診⇒医療崩壊が最悪のシナリオです。

現段階では特効薬がない中、確定診断するための検査もそこまで有益なツールではないかもしれません。
軽症例では「寝て治す」が基本となりますので、感染拡大を回避するためにも自宅での安静・養生が推奨されます。

ただし、糖尿病等の持病がある方や免疫抑制剤を常用している方、妊婦や高齢者、幼児等のハイリスク群の方はこの限りではありませんので、医療機関や保健所当へ速やかな連絡をして今後の対応を確認してください。


日常生活や経済も巻き込んで社会的に大きな渦となった今回の事案ですが、
一刻も早い終息には、正確な情報とそれに基づく対応が全ての人に求められるのではないでしょうか。
(大輪 武司)




2020年1月31日金曜日

パニック

新型コロナウイルスの報道が毎日メディアを賑わせています。

十数年前のSARSを思い出す方も多いかと思いますが、
まさしく当時の様相を再現するかのような事態が続いております。



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当薬局でも中国や東京に送るといった方の来局で、
マスクはほぼ完売しました。
(薬局にあるマスク全部くださいと言われましたが、さすがにそれは制限させて頂きました・・・)
そして本日も難民のように続々とマスクを求める方が見えられています。

いまや卸からマスクも手指消毒剤も入手不可能な状態で、
このエリアでもしばらくは欠品が続きそうです。

当薬局に残っている数少ないマスクが、プロ用のN-95マスクと抗体マスクです。
これもSARS流行時に薬局の備蓄として眠っていたものを引っ張り出してきた次第です。




メディアが報道し、実際の欠品現場を見ると、
人々の購買意欲はパニック的に向上します。
情報化された現代でも(情報化されたからこそ?)昔と大きく変わりはありません。
その結果医療関係者や食品取り扱者、介護職、花粉症患者等本当に必要な方々への衛生用品の供給が難しくなる事態が発生します。

今回の新型コロナウイルスも致死性はそこまで高いわけではなさそうなので、今現在はちょっとしたインフルエンザのような状況ではあります。
いたずらに怖がる必要はなく、体調を崩さぬよう注意し、うがい手洗いで予防するように努めましょう。

また、今年は暖冬の影響で花粉の飛散開始日も前倒しになるでしょう。
マスクの手に入らない花粉症の方は、予防的投与として早めの内服スタートを心がけてください。



誰が悪いというわけではありませんが、
今一度皆さん冷静に情報を咀嚼して頂ければと思います。

(大輪 武司)









2020年1月14日火曜日

外部要因

遅くになりましたが、新たな年を迎えました。
皆様本年もかわらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。



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2020年のスタートは、大寒を来週に迎えるものの、
報道でもよく目にするように、稀に見る暖冬が続いています。

長野県だけではありませんが、スキー場関係や除雪作業等、
積雪をなりわいとする方々は雪不足でまさに死活問題となっています。


身近なところで言えば、今シーズン娘のために買ったソリが、
いまだに新品のまま物置にしまわれています。
ソリはまだ良いとして、ジャンプスーツはサイズがががが・・・・。

このまま天然のダムである積雪がなければ、春以降の水不足につながり、
農業や工業はじめ、さらに多くの方々に影響を与えることとなるでしょう。



そして皆が心配しているのは、このような冬がこれからも続くのか?
ということではないでしょうか。







さて、話は全く変りますが、
某薬剤師向けサイトで募集していた「薬剤師あるある川柳」の結果が発表されました。
リンク⇒https://pharmacist.m3.com/column/senryu/1167

めでたく大賞に輝いた作品がコチラ

私より ネット信じる 患者様」

一昔前だとネット⇒テレビ、週刊誌だったでしょうが、
時勢を感じます。

まぁいずれAIが全ての医療知識を集約し、
個人個人に適した情報に導くような未来となるでしょう。

その未来が近いのか遠いのかは分りかねますが、
それでも必要とされる薬局へ進化すべく、令和2年も引き続き奮闘したいと思います。

(大輪 武司)







2019年12月3日火曜日

トレンド入り

北アルプスも冬化粧をし、里の雪も間近となりました。
当店をはじめショッピングセンターのテナントもクリスマス一色となり、
師走らしい様相を見せています。


ちなみにダイリン薬局の年末年始のお休みは以下のようになります。

お休み:12/29(日)~1/2(木)

年始は1/3(金)より営業いたします(当番薬局につき9:00~18:00)

ご不便をおかけしますが、宜しくお願い致します💁






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・・・毎年のことではありますが、
周辺地域で早速インフルエンザが流行しています。

近隣の小学校の学級閉鎖をはじめ、松本広域で罹患が確認されています。
ウチの薬局でもタミフル処方せんがチラホラ舞い込むようになり、
本格的なインフルエンザシーズンが早くも訪れています。



(ちなみに去年はちょうど年末年始に大きな流行の波があり、
休日当番の医療機関も患者さんも、皆さんが四苦八苦されていました。)


インフルエンザワクチンの接種も、予防効果が最大になるまで2週間の時間がかかります。
今年は流行が早いので、免疫獲得までに罹患しないよう注意が必要です。

特に受験生や小さい子供、高齢者、妊婦さんは今からしっかりと対策(加湿・手洗い・うがい等)をして、無用なトラブルを回避してください。

各種メディア等で耳タコかもしれませんが、一応コチラにも信用できる今冬のインフルエンザ対策をリンクしておきますので、参考までにどうぞ!(厚生労働省インフルエンザ総合対策について)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/influenza/



毎年になりますが、皆さんご一緒に。

予防に勝る治療なし!



そして万が一カゼにかかってしまったら・・・




(大輪 武司)







2019年10月31日木曜日

イベント告知

里の落葉も進み、晩秋を肌で感じる気温となってきました。
白む息で雪化粧した北アルプスをぼにゃり眺める日も近そうです。


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さて、宣伝になりますが、来る11/2、3に朝日村文化祭が開催されます。
その中で、11/2に薬剤師会としてお薬健康相談会とミニ講演会でお邪魔させて頂きます。

場所は朝日村中央公民館ですので、興味のある方もたまたま立ち寄った方も、多数のご来客をお待ちしています。




*オーガマンは参戦しません


(大輪 武司)

2019年10月24日木曜日

明日はわが身

遅くなりましたが、まずはこのたび台風19号により、多くの方々が甚大なる被害を被りました事をこころよりお見舞い申し上げます。



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長野県でも千曲川流域を中心に多くの方が罹災し、
報道でもわかるように現在も避難所暮らしや片付けに追われています。

今回県内の避難所においては、近隣の被害を免れた医療機関でサポートされているため救護所を常設する事態とはなっていないようです。
急性期をこえた今現在、公的な医療の介入はエコノミー症候群やメンタル面でのサポート、衛生管理等限られたものとなっているようです。

傾聴


しかしながら地域医療を支える任を持つ医療機関も、数多く被害を受けました。
被災直後は県内においても8薬局が処方せん応需不可能となっており、中には建物の基礎を残し、全て流されてしまった所もあるようで、心が痛みます。




長野県は台風は大丈夫!
と今までの経験から思っていた人も多いのではないでしょうか?実は私もその口です。
たしかに今回被害を受けたのは千曲川流域が中心ではありましたが、松本でも女鳥羽川が氾濫寸前までなりましたし他人事ではありません。



近年、災害報道で『まさかここが』という言葉を耳にすることが多くなっている気がします。
今一度気を引き締める必要がありそうです。
(大輪 武司)