2018年6月19日火曜日

History repeats itself

初めに、今回の地震で犠牲になられた方、被害に遭われた方に心から哀悼の意を申し上げるとともに、復興に尽力されている皆様には安全に留意されご活躍されることをお祈りいたします。




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今後さらなる技術の向上に伴い、そうではなくなるかもしれませんが、
今の所地震と言う事象は唐突に現れます。

みなさんも報道でご存知の通り、
昨日の大阪府北部を震源とする地震は最大震度6弱で、
通勤通学で混雑する都市部を直撃しました。

  場所がら、21年前の阪神淡路大震災を思い返した方も多かったでしょう。
しかしながら、今回は比較的倒壊・延焼も少なく、以前のように避難所での長期的な生活を強いられる方は少なくなりそうです。







かつて何回も当ブログにてお伝えしましたが、
薬剤師の視点から地震への備えを改めて紹介いたします。

①常用薬はおくすり手帳などに記載し、誰にでも自分の使っている薬が分かるようにしておく
普段通っている医療機関や薬局が被災している場合、何の薬が出ているかわかるまでに時間を要すことがあります。
医療ボランティアなどに伝えるためにも、自身の薬を伝えられるようにしておきましょう。
(『血圧の白い玉の薬』だけでは何の薬か全くわかりません)


②常用しているおくすりは多少のスットクしておく。
医療ボランティアの介入を想定して、1週間分くらいは余裕を持っておくと安心です。
ただし、期限もありますので管理しきれない量を蓄えるのはやめましょう。


③自宅の救急箱に入っている薬の確認
被災当初は怪我の手当ても自助で行う事となります。
割れたガラスでのケガやぎっくり腰を想定して薬や衛生用品を揃えておきましょう。
オススメは「マスク」「ハンドクリーム」です。
また、この機会に期限チェックを行いましょう。



減災の為には自助能力も問われます。
後悔先に立たずとならぬよう、今一度確認を宜しくお願い致します。



(大輪 武司)











2018年5月25日金曜日

他山の石

さて、ブログの更新がだいぶ遅れました。
季節も風薫る五月となり、それももう終わろうとしています。

・・・当社決算月に伴う棚卸業務などでフガフガしておりましたので、
その辺の所をご了承いただけると痛み入ります。



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さて、世間では某大学におけるドタバタ劇が日々メディアを賑わせています。
そもそもスポーツにおける意図的なラフプレーやイカサマは、
大体どんなスポコン(表現が古いです)漫画を見ていていも出てくるシーンだと思います。
cf:地獄甲子園

まぁ氷山の一角だとは思いますし、
それほどこの事件に対しての興味はないのですが、
唯一気になる点がありました。

それが某大学の後手後手の対応です。

この対応がまずかったために、傷口を自ら大きく深くしているように見えます。

確かにトラブル対応時は、
焦りや不安、委縮や悔恨等通常の思考状態とは異なる状況であると思われます。
そのような中パニック気味に対応してしまう事により、
さらにドツボにはまる事は往々にして考えられます。

しかしながら大切な初動で失敗した後、軌道修正を図れずに会見を開くたびに益々傷口を広げている現在の状況をみると、危機管理能力の必要性をまじまじと感じる事が出来ます。


自分の組織だったらどうするか?



よい意識付けとなりました。
(大輪 武司)









2018年4月12日木曜日

Pandemic

里の桜もあっという間に見ごろを過ぎ、本格的な春の時期を迎えています。

「桜の花が咲けば花粉症もピークを越える」
との言い伝えの通り、4月に入りちまたのスギ花粉量は減少傾向にあります。

しかしながら、ヒノキの花粉はこれからGWまで飛散しますので、まだまだ油断はしない方が良さそうです。



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さて、新年度になり各種制度も新しくなりました。

この業界も多分に漏れず、今年度は2年に一度の診療報酬改定と、3年に一度の介護報酬改定が重なる、いわゆるW改定の年でした。

まずは介護・医療関係者共に、届出等改定への対応お疲れ様でした<(_ _)>

そして診療報酬改定の中で、ちょっと目を引いたのが新設の
「小児抗菌薬適正使用支援加算」です。



ある日子供のカゼでかかりつけの医院を受診された際に、
今まで当たり前のように出ていた抗菌薬が処方されず、
抗菌薬が必要でない説明の紙を渡されるかもしれません。
そこで「なんで抗菌薬を出さないんだ!」と怒らないでください。

それでは以下が新設加算の内容です。



◆小児抗菌薬適正使用支援加算:80点(新設)算定要件】
・急性上気道感染症または急性下痢症により受診した小児であって、初診の場合に限り、診察の結果、抗菌薬投与の必要性が認められず抗菌薬を使用しないものに対して、抗菌薬の使用が必要でない説明など療養上必要な指導を行った場合に算定する。なお、基礎疾患のない学童期以降の患者については、「抗微生物薬適正使用の手引き」に則した療養上必要な説明および治療を行っていること。

【施設基準】
・感染症の研修会等に定期的に参加していること。
・病院においては、データ提出加算2を算定していること。



これまでいわゆるカゼなどに対しは、抗菌薬が必要でないケースがほとんどであったと思われますが、患者側からの要請や、念のためと言った理由で処方されているケースが数多くありました。

このように抗菌薬が広く使われる過ぎる事が耐性菌の出現する土壌を作り上げるとして、厚生労働省ではガイドラインを策定して抗菌薬の抑制に乗りだしていました。
しかしながら、遅々として効果が現れず、今回の加算新設にて更なる一手を繰り出してきた次第です。


必要性のない薬を用いることにより保健財政を圧迫させるだけでなく、
抗菌薬においては、大げさではなく人類の脅威を作り上げてしまう事になりかねなません。



今回の改定により無駄な抗菌薬処方が減り、抗菌薬の正しい使い方を多くの人に理解してもらえるキッカケになればと思います。
 
(大輪 武司)



2018年3月15日木曜日

(仮)

季節はあっという間に進み、初夏のような汗ばむ気温となっています。
三寒四温も今や昔となり、
暖房の次は冷房と、エアコンの休む間がありません。



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そんなおり残念ながら絶好調なのがスギ花粉です。

上記松本保健所のデータを見ると、3/7に突如大飛散しているのがよくわかります。

ここで、3/1からの松本市の気温データ(by気象庁)を比較してみましょう。
 
これをみると、意外にも3/7当日は気温が低いことが分かります。
 
さらに同じ横軸で、風速のデータを比較してみます。
 これを見ても、3/7当日は風も弱い事が分かります。
 
 
 
 
 
???
 
花粉が飛散するのは気温が高く、風が強い日では???
と思うかもしれません。
しかしながら実際のデータを見ると合致しないのが分かります。
 
 
 
なぜなのか?と言う問いに確たる答えがあるわけではありませんが、
可能性として考えられるポイントもあります。
 
①3/3~5までと共に気温が急上昇してて、南風も強く吹いている
②測機器がダーラム型花粉捕集器である
 
ダーラム型花粉捕集器
 
 
実はスギ自体は気温上昇と強風に伴い、
3/3あたりから花粉を放出している可能性が高いです。
 
しかしながら強風で舞い上げられた花粉は、
僅か30μmという軽さを活かし、高高度まで大気中を駆け巡ります。
 
 
そして風がない3/7にゆっくりゆっくり数日分が自然落下し、
地表にあるダーラム型捕集器に達するまでにタイムラグが生じる。
 
といったところでしょうか。
 
 
以上はあくまで仮説ではありますが、やはり強風・気温上昇の条件下では、
測定値が低くとも花粉が飛散している可能性が高いと思われます。
 
まだまだあと一か月は用心が必要な時期となります。
花粉症の方も、そうでない方は今後の発症を防ぐためにも、
外出時のマスクや洗濯物の室内干しなど、対策を実施しましょう。
(大輪 武司)
 
 
 

2018年2月17日土曜日

五輪

立春を過ぎ、春うららまで後僅かなところでの足踏みが続いています。



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そんな寒風が身に染みる折り、
お隣の平昌で行われているオリンピックは熱視線が注がれています。

冬季オリンピックは場所がら長野県出身の選手が多いのですが、
その中でも主将を務める小平選手は、地元の相澤病院さん所属という事で注目されています。

最近では相澤病院さんと小平選手のエピソードも、
全国区のメディア等で扱われています。

以前に「神様のカルテ」の舞台としても名をはせた病院でもありますので、
元々有名ではありましたが、今回の件でさらに名を広める事となりました。


多くの病院関係者は思わぬ好感度上昇に、
よりいっそう応援の熱が入る事でしょう。


・・・


と書いていたら、どうやら男子フィギュアの結果が出たようです。
おめでとうございます!




(大輪 武司)








2018年2月5日月曜日

見えぬが仏

寒波が続き、インフルエンザが猛威を振るっています。

当薬局でも抗ウイルス薬をお渡しする人が1月下旬ごろから増え、
近隣の学校でも学級閉鎖の情報を耳にします。

今シーズンは稀にみるインフルエンザA・B型の同時流行により、
ここまでの感染者数を記録しています。

しかしながら予防対策はいつも通りではありますが、加湿・手洗い・ノドの保湿です。
特に不特定からの接触感染を避けるため、手洗いはこまめに行いましょう。



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さて、インフルエンザだけでなくこの時期流行り出すと言えば・・・
花粉症です。


環境省の花粉観測システムである「はなこさん」によると、
全国的に飛散が観測され始めています。

松本保健所の観測地点では今の所確認されていませんが、
長野市や上越市では本格飛散が開始しています。


花粉症によるアレルギーで鼻粘膜や咽頭粘膜が炎症を起こせば、
バリア機能が低下し、インフルエンザなどの感染症にもかかりやすくなってしまいます。

花粉症をお持ちの方は、マスクなや抗アレルギー薬など、
今からしっかりと対策をしておいた方が良さそうです。






目に見えないだけで(目に見えない方が幸せなのかもしれませんが・・・)
世の中に色々なものが飛び交っている時期です。

病気にかからない・負けないように、規則正しい生活をし、
しっかりとした知識に基づく予防を心掛けましょう。











2018年1月3日水曜日

謹賀新年

青空に映える雪化粧をした北アルプスを眺めると、
なんとなくめでたいような気持ちになるとともに、
ピリッと肌を刺す寒風が身に染みます。


今年は今の所雪かきをするような事もなく、
落ち着いたお正月を過ごしている方も多いかと思います。


それでは皆様改めまして、

あけましておめでとうございます。
本年も変わらぬご愛顧の程、宜しくお願い致します。



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本日は休日当番薬局ですが、
今の所平和な状況で、年賀はがきを精査しているような雰囲気です。




さて、今年は例年になくお屠蘇の問い合わせが多く、
申し訳ない限りですが、年末早々に売り切れてしまい、多々ご迷惑をおかけしました。

年始に慌てて仕入れても、時すでに遅し。
という訳で、今年の12月に忘れぬよう備忘録としてこのブログに書き記しておきます。




ちなみにこのお屠蘇ですが、店頭に並べると独特の芳香を放ち、存在感をアピールします。
薬剤師であれば「S・M配合散」「つくしA・M配合散」を頭に浮かべるかと思います。

詳しく調べると中身の成分は生薬ではあるものの、薬用量には遠く、
薬効を期待するものではないようです。

しかしながら年末年始で疲れた胃腸を休め、厳冬期に体を冷やすことのないように。
という先人たちの知恵が風習となり、お屠蘇となって今に残っているように考えられます。




知恵が習慣となり、風習を経て伝統から文化に変わる中で、
特に「食」については健康を意識した物が数多くあります。

その健康を願う気持ちの行き着いた先が、
私たちが扱うなのかもしれません。




それでは皆様におかれまして、本年もご多幸、ご健勝に恵まれますよう祈念して、
新年の挨拶とさせて頂きます。

(大輪 武司)